
ニキビ跡は美容皮膚科にてトリクロロ酢酸を使って改善させよう
活き活きとしたニキビが消えても、その後に肌に残ったニキビ痕が多くの人を悩ませます。
ニキビ痕には赤みや色素沈着、盛り上がり、へこみの4パターンがあり、中でも改善が難しいとされるのが「へこみ」です。一度へこんでしまった部分を元に戻すのはセルフケアでは難しく、美容皮膚科での治療が必要となりますが、ニキビ跡のへこみ治療に効果的と注目されているのが「TCAピーリング」という治療法になります。
TCAとはトリクロロ酢酸の事で、美容皮膚科でよく使われているピーリング剤はトリクロロ酢酸を薄めて作られたものです。TCAピーリングはトリクロロ酢酸が50~100%という高い濃度の状態のまま、直接ニキビ跡のへこみに塗り込んでいきます。
トリクロロ酢酸は強酸性の物質で腐食性もあるため、肌に触れるのは危険と感じるかもしれません。しかしTCAピーリングはわざと皮膚を傷害し、創傷治癒力を利用するのが特徴です。創傷治癒力が生まれるとコラーゲンが生成されるのですが、この増加したコラーゲンがニキビ痕によるへこみを押し戻してくれるのです。
表皮のみならず、奥の真皮まで働きかけるので、難治性の高いクレータ状のニキビ痕にも有効とされるのです。
またTCAピーリングは気軽に受けられるという点も魅力の一つです。薬剤をポンポンと患部に塗るだけで、施術時間も10分程度で終了します。患部に塗布した際はピリピリとした刺激を感じる事もありますが、麻酔まで使う必要はありません。
ニキビ痕のみピンポイントでの治療が可能であるため、肌の他の部位に負担を与えないのもTCAピーリングのメリットと言えます。ちなみに塗布直後は一時的に真っ白になりますが、かさぶたになって1週間ほどで剥がれ落ちます。1回の治療でも多少のへこみは改善されますが完治は難しく、回数を重ねるごとに徐々に平な状態を目指していきます。適切な施術間隔は赤みが完全に消えた頃で、一般的には5~6回受けると効果が実感できると言われています。